悪魔? or 天使?(上)
「おい、そこのチビ」
後ろから聞きなれてしまった声がかかる。
慣れたくもない愛称付きで。
「うるさい、デカ」
「チビよかマシだ。
って、そんなこと言いに来たんじゃねーよ」
「じゃあ何?」
そこまで言って、ハッとする。
どうも彼にだけは鋭利な対応をしてしまう。
しかし空気と読んだのか、はたまた単純なのか全く気付いてない様子。
黒崎はダルそうに頭をかいて、躊躇ったあげく口を開いた。