いちばんの星 -side episode-


ミュリエルにキっと睨まれ、ヴェルヌは初めて自分の行動に気付き手を下ろす。



そして誤魔化すように一旦咳払いをすると、足を組み直しゆっくりと口を開いた。



「スティークも、いろいろ悩んでるんだ」

「…悩んでる?」

「…ああ」



真っ直ぐで純粋なラナの思い…



彼女を大切に思うからこそ、スティークは悩んでいた。



「スティークには話してみる…後は本人次第だ」



『本人次第』、その言葉が…ミュリエルの心に響いていた。
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