いちばんの星 -side episode-
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それから瞬く間に時間が過ぎていった。
城を辞めるとミュリエルに告げてから、一度も言葉を交わしていない。
式の準備で城中が慌ただしいという事と、ラナ自身もまた、準備で忙しかった。
城を辞めるための荷造りと、エバンとの式に向けての準備だ。
「ふぅ」
一日の仕事が終わり、ラナはベッドに倒れこんだ。
そして、テーブルにある紙の束に目を向けた。
(エバンさん…)
その紙は、毎日のようにエバンから届く手紙だった。
惜し気もなく愛を注いでくれるエバンに、少しずつラナは惹かれていた。