いちばんの星 -side episode-


そんな日々が何日か過ぎやっとふたりがゆっくり会えたのは、式の前日の夜の事だった。



「こうして会うのは、あの日以来かな」



スティークが言うあの日、それはスティークがラナに気持ちを伝えた日…



ふたりの思いが結ばれた日の事だった。



あの後、ラナはエバンの下へと正式に結婚を断りに言った。



そんなラナに何も言わずエバンは頷き、小さく呟いた。



「彼と、幸せになってください」と…



そしてラナとスティークはふたりでラナの両親の下を訪れた。



そこで、スティークは頭を下げて今回の事を謝罪し、両親も献身的なスティークの態度にふたりを許したのだった。



「そんなに離れてないで、こっちに来なよ」



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