DOLL†HOUSE
抹毘優覇






「翔平くん!!あれほど脱走してはダメと言っていたでしょ!!」


「脱走じゃなくて散歩だよ」



「散歩なら病院の中庭だけで歩きなさい」



「何言ってんだ中山。俺は無限の可能性を秘めてんだ。こんな狭い箱庭じゃ俺は満足できねぇ」



「狭い箱庭で悪かったな。大体、無限の可能性を秘めてる人は礼儀正しいです。だからさんを付けなさい。あと私は山本だぁッ!!」





夜、病室のベットにはでかい態度で寝転がっている翔平に注意をする山本の姿が。

翔平の言い分全てにツッコミをいれた山本は、はぁと息をはいた。





「全く、見つかったら私が怒られるんだから」



「病人よりも自分の心配なわけ?」



「勿論貴方も心配だったわよ?だから二度とこんな脱走はしないで。わかった?」



「仕方ねーな。山中がかわいそーだからな」



「なんで私が我が儘言ったみたいな感じなの?あと、私は山中じゃない山本だ!!」






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