僕の初恋(仮)
それからは、あのうるさい結城ですら集中して勉強に向かう。


先生の教える数学は分かりやすい。


分かりやすいとスムーズに進んで楽しい。



まだ2日しか習ってないけど、若いのに凄い先生だと思った。






時を忘れる、とは正にこの事で。

3ページ目に差し掛かった所で今年の授業は終わった。



「集中してよくできました」


子供扱いな台詞。

だけど、何だろ・・・

嫌じゃない。


「年内は今日でおしまい。宿題を出しておくからまた来年やって来てね」


先生は宿題箇所に印をつけながら明るく言った。
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