愛しのマイ☆ドクター
『・・・?』



顔全体で

大きなクエスチョンマークを

作っているような美羽に

ぼくは勇気を振り絞って言った



『そ・・・それれは・・・ぬ、脱いでく、ください』



舌がうまく回らず

恥ずかしくなったけど

それを聞いて

あっけらかんと

ニットのセーターを脱ぎだす美羽



ぼくは全神経を

医師としての

自分に集中させた



胸の音を聴いて

喉の奥を見て

あっかんべーさせて

(この美羽もむちゃむちゃかわいかった)

眼球をチェックして

診察ベッドに寝かせて

胃や腸を触診して

と

ひととおりやってみたけど

特に異常は見つからなかった



なので

採血と尿検査をすることにした



『そしたら ちくっとするよ』



美羽は何も言わず

注射器の先が皮膚に埋没して

自分の血を吸いあげていくのを

じっと見つめていた
< 11 / 136 >

この作品をシェア

pagetop