愛しのマイ☆ドクター
美羽が入院してから

二週間が経った



僕と院長先生は

もしかしたら自分たちの

考えすぎだったかもしれないと

思い始めていた



美羽の病室には

相変わらず

マネージャーさんと社長以外に

お見舞い客は来ず

彼女はほぼ毎日ブログをまめに

更新したりファンからのメールに

返事を書き続けていた



そんなある日

僕がたまたま

美羽の部屋の前を

通りがかったら

ドアが開いていて

中に若い男がいた



おやっと思うのと同時に

僕の胸に薄暗い

嫉妬の感情が走った



彼女は自分の患者であり

そもそも10歳も年下の未成年で

みんなのアイドル咲原美羽なのだ



ジェラシーを

感じることなんて

馬鹿げている



と思ったけど

その気持ちを完全に

押し殺すことはできなかった

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