愛しのマイ☆ドクター
『ついては 畠島君に

この咲原さんを

担当してもらいたいのですが

いいですか?』



『はっ はい もっちろん』

最後のもちろんは

声が裏返ってしまった・・・



だって

いきなりこんな話されて

しかも患者は

あのスーパーアイドルの

咲原美羽だし



っていうか

彼女のCDと写真集

全部持ってるって!



『わたしはよく知らないけど

とにかくすごい人気のようですね』



『はい まだ15歳で

デビューしてたった一年くらいですけど

出す曲は全部オリコン1位になってますし

主演の映画も大ヒット中ですし

先月出た写真集は

歴代写真集売り上げで

第2位だそうですし・・・』



とそこまで言って

咲原美羽のことを

延々と喋ってしまいそうな

自分に気づき口を閉じた



『畠島君もファンなのですか?』



『はい・・あっ、いえ・・・あの・・・』



『まあ それはいいです 

とにかく彼女は

今夜8時に裏口から

マネージャーさんと

事務所の社長さんに

付き添われて

来院しますから

畠島君は外来で

待機しておいてください』



『承知いたしました・・・・』



(マジやで これ・・・)



ぼくは

こっそりとつぶやいた
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