恋急上昇

しばらく泣いて落ち着きを取り戻した海里は今まであったことを話してくれた。

「実はね。潤と付き合い初めてから潤のことが好きな人達に嫌がらせを受けてたの。でも翔に迷惑かけたくなくて…」

そういった海里は俺に抱き付いて泣いていた。

しばらくして海里が落ち着くと俺は海里を家まで送った。

家に帰ってベッドに寝っころがっていると携帯のバイブが鳴った。
携帯を開くと同じクラスの夢南零(ゆめみれい)からメールが来ていた。
《このメールが来た人は5人の人に同じメールを送って下さい。1年B組の皆野海里は最低な人間です。関わりをもたないで。》

メールを見た直後に侑李から電話が来た。

《もしもし。翔。メール来た。》
《あぁ。あれが海里にまわったらやばいな。》

《うん。》
電話の向こうの侑李は泣いて落ち着きをなくしていた。

俺らは今日はどうすることも出来ないので明日学校に行ってから犯人を突き止めることにした。


夜も眠れなかった。

次の日学校に行くと案の定海里はいなかった。

黒板には“海里最低”と書いてあった。俺は叫んだ。「誰だよ。海里を傷つけるやつは。海里を傷つけるやつは俺がゆるさねぇ。