好きだから

 俺は・・・小柳 優雅。


00高校の3年生。


  彼女はいない。 むしろいらない。


 
 恋なんかしたって・・・辛いだけだから――――


 そう思い知らされたのは丁度1年前のこと―――




「ゆーうーがー!!」


 俺には彼女がいた。


   1年、年上の先輩の彼女――未來。


 俺の部活、サッカーのマネージャーだった。


  いつも俺の面倒をみてくれて・・・


 俺の他にも面倒をみてくれる未來が俺も好きで・・・。



  あっちから告られた時は夢かと思った。


  夢みてる気分だった。


夢みてる俺が馬鹿だったんだ・・・。


 女なんて信じられねぇ・・・・・・。


「優雅? どーしたのぉ?」



サッカーの練習の時に心配してくれた。



「ん・・・大丈夫。 あんがと」


「だめだよぉ?保健室行こ?」


俺の額に手をおきながら心配する未來が可愛かった。


「ん・・・じゃ行く・・・」


未來と一緒に保健室に行った。


「大丈夫? 辛い?」


冷たいタオルを手渡してくれた。


どうやら熱みたいだ・・・・。


「ごめん。早退するわ。監督に言っておいてくんねぇ?」


「わかった。言っておくよ・・・」


俺がベットから立つと・・・


「優雅・・・?大丈夫か?」


俺のサッカーの先輩。 恭平先輩がやってきた。


「大丈夫です。ありがとうございます」


そう一言、言って保健室を出た・・・・。

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