美人カフェ“BLUE BIRD”
「うぇ・・・?!」

「誤解しないでくださいね。」

そういって、さっきからつけていたテレビを消す。

「多分ミナさんが言いたいのは、社交的な人がいいって話だと思いますが、案外そうでもないですよ。」

「ウソですよ、そんなの。」

「じゃあ、明るくて美人でお菓子作りが上手なら結婚を希望すれば絶対結婚できますか?それなら『婚活』なんていらないでしょう?」

「・・・。」

「社交的な人が好きな人もいる。物静かな人が好きな人もいる。背が高い人が好きな人もいる。好みなんて千差万別。その中で、ミナさんが泣く原因になったお二人は、いろいろな事があってお互い惹かれあったのですから。過去から干渉したら、なんて考えたところで無駄ですよ。」

「無駄・・・ですか。」


「そう、無駄です。手厳しく申しましょうか?ミナさんには、『自分はこういう人です』って語れるものが、あまり無いようにお見受けします。」

「自分は・・・『こういう人』?」

「そう、趣味は読書だそうですが、本だって甘い恋愛話もあれば童話もあるしファンタジーだってあるでしょ?『読書』って大きくまとめちゃうと、せっかく魅力的な『貴女』という素材がぼやけるんですよ。ミナさんは、どんな本が好きですか?」

「えと・・ミステリーが、好きです。」

「ほら、一つ見つかった。『ミステリ好きなミナさん。』これで会話が一つ広がるでしょ?」

「そう・・・ですか?」


「そう、自分が内向的だからって、魅力が無いなんて思わないことです。この世は面白いことに、『人を惹きつける暗さ』や、『翻弄されて嬉しいワガママ』が溢れてますよ。ほら、ついこの間も、ワガママな人に会ったでしょう?」


「それって・・・。」

「私の愛車を携帯一本で『謝りたいから明日貸して!』ですよ。でも、いい人じゃありませんか?」

「そう・・・ですか。そう、ですね。」

MinA・・・

君のことを、こう語れるのは、少しだけ思い出に近づいたから・・ですかね?






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