美人カフェ“BLUE BIRD”
「人の気持ちはその当人にしかわからない。だから…『わからない』ってことをわからなきゃならない。愛も同じだっつうの。自分を愛さなきゃ誰かを愛せない。オレなりの持論。」


愛さなきゃ。

でも…

「アンタって、手ぇ綺麗だよな。」

「…え?」

「ストックしとけよ。このオレが褒めるなんて滅多にない。綺麗な手をしてるよ。コレならコタロー兄の目論見通り、似合うぜ。」


そういって今だ膝枕中のコタローさんの胸から取り出した、箱の中。


息を飲むほど美しい、ネイルチップ。
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