Love and you
お風呂からあがり、髪をかわかす。
「結構伸びたなぁ」
いつから髪の毛を伸ばすようになったか・・
それは出会ったばかりの頃、課長が「俺は髪が長い女性をみると、つい目で追ってしまうんだ」と近くのカフェで朝食を食べてる時、ふいに目の前に座った髪の長い女性を見ながらつぶやいた。
それからなんとなく美容室に行っても、カラーとトリートメント。
切ったとしてもちょっと傷んだ毛先を切ってもらうだけになった。
担当の美容師から「好きな男でもできたか」とからかわれた。
ドライヤーのスイッチを切り、バスローブのままキッチンへ向かう。
食パンをトースターへセットし、スイッチを押す。
冷蔵庫を開け、おととい作り置きしておいたサラダを出し、簡単にお皿に盛りつける。
卵とベーコンがあったからベーコンエッグでも作ろう。
「ゆっくりできる朝もいいわね」
いつもはトースト1枚とコーヒーのみ。
フライパンの上で卵の黄身の部分がだんだんと白く変化していくのをぼうっと見つめる。
そういえばメールきてたな、ふと思い出しテーブルへ向かった。