そのオトコ、要注意。


「俺もこんなんでも立場上『部長』だからな。パーティーなんかに出席すると、ルイ君とはたまに会うんだよ」

あぁ、だからかー。
というか。あいつ、もう社交界デビューしてんのか。
つくづく金持ちって遠いなぁ。


「って。なんであたしの聞きたいことがわかったの?」

あたしの問いに、フと笑みをこぼすお父さんは最高に男前。

「美羽の考えてることは大抵わかる。これでも可愛い娘だからな?」

ちょっと意地悪そうに笑うお父さんにキュンとしたあたし。

「お父さん大好きぃー!」

再びお父さんにダイブ。
お父さんはあたしの頭をポンポンしてくれた。


「ただいまー、って。何してんの、姉貴」

あからさまに、ゲッて顔されたけど、気にしなーい。

「あ友輝、おかえりー。いやさ、お父さんの愛を再確認中?」


「ふーん……キモ」


ぬぁッ?!


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