忘却は、幸せの近道
「私と千里って、梨依ちゃん以外に懐いてないの知らなかった?」


意味がわからない。


私は、私の事で精一杯だったから。


「兄さん達に言われたから、梨依ちゃんのそばにいたんじゃない。」


「私と千里で梨依ちゃんを守りたかった。」


「兄さん達なんか、どうでもよかった。
あんな最低な人たち。」


「兄さんって、感じじゃなくて、ただの養ってくれる人って思ってた。」


2人からでてくる兄たちの不満。


知らなかった。


たぶん、私の前では隠してたんだね。


姉として、失格かな?


私は、守られてばかりで。


何もしてあげてない。


「ごめんね。
気づいてあげられなくて。」


謝ることしかできないよ。


だって、きっかけは私が作ったはず。


それまで、不信感なんてなかったと思うから。


「梨依ちゃんは、悪くないの。
あの人たちは、人じゃないだけだから。」


「梨依ちゃんが大切だと言いながら、やってることがめちゃくちゃだから。
許せない。」


2人の怒りがここまでスゴいとは。
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