忘却は、幸せの近道
今日もいつも通りだと思った。


けど....


「柊」


私は、不意に呼ばれた方を見た。


「あっ、伊藤先輩だぁ。」


教室がザワツいた。


なぜにこの人に?


私、初対面だよね?


私は、みんなに注目を浴びたため彼のとこに向かった。


無視しようと思ったけど、私に視線を向けていたから。


「ちょっと、来てくれないか?」


私は、彼についていくしかなかった。


なぜか、好奇の目で見られていたけど。


そして、着いた先は、屋上。


珍しくお昼なのに誰もいなかった。


「姉さんから伝言。
『今日、来れたらきてくれない?』
だってさ。」


「えっ?」


姉さんって、誰?


「あぁー、わりぃ。
伊藤 春奈、知ってるだろ?
医者の。」


春奈先生の弟さん。


「はい。
あの今日は、なんで....」


理由は、知らないと思うけど聞いてしまった。


「さぁな。
今日、来れんの?」


「は、はい。
大丈夫です。」
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