金髪の君*完結

帰り道



「−−い、あ−−−おき−−」


体を揺すられる感覚。
目を開けたいが、重たい瞼は薄く開いただけ。
諦めて再び眠りにつこうと薄く開いた瞼を閉じた。


もう少しで夢の中に入る瞬間。


体が浮いた。


驚き、目が開いた。
視界に入る金髪の髪と顎。
背中から伝わる心臓の音と彼の匂い、フワフワと浮いてる感覚が気持ちがよくて瞼を閉じた。


ドアを開く音が聞こえると同時にモワッと体に纏わり付く熱気。
そっと目を開くと、外はいつの間にか暗く、繁華街のお店の電気が眩しい。


周りから聞こえる声で賑わっているのがわかる。
おぶられて恥ずかしいので、彼の首筋に顔を埋めた。
耳に聞こえる彼の呼吸。
密着している背中はうっすらと汗をかいている。





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