泣かない約束
 あの時以来夏休みになると結衣は遊びに来た。

 結衣はとても海が似合う子で、最初の頃は無口で話しかけても何も返してくれなくてちょっと不満な部分があった。

 でも、海に来ると彼女の目は輝いていて見とれてしまう位に彼女自身輝いていた。

 僕は彼女が来る夏休みを楽しみにしていた。

 海の冷たさと太陽の暑さがちょうど程よい気持ちよさになる頃僕は結衣に恋をしていた。

 そう、夏の結衣に。

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