―百合色―
──…目を思いきり開けると、天井の変な模様が俺の目に写った。


『はぁ…はぁ…』


あの夢が、鮮明すぎて、
俺の不安がなくならない。

それと共に、百合に対する俺の愛が、薄れていっている気がした。


百合の事は好きだ。


愛している。


でも…俺はふさわしくない。


『すげぇ自分がウザイ…』

何がしたい?

どうしたい?


苦しいんだよ、不安なんだよ…


優さん、俺さ…


今度百合を泣かしたら…


俺、百合とさよならをするよ。


それが百合にとって、

幸せへの第一歩だったら、

俺は身を引くよ。



俺は…臆病だ。

先輩と闘う度胸さえない。

逃げてばっかだ。


俺は…


自らの手で、

自分の本当に愛している人を…


離した──………
< 292 / 353 >

この作品をシェア

pagetop