社長のご指名
「章菜、そんなに落ち込むな。紗衣ちゃんを見てて辛いのはわかるが、頑張ってるだろ。泣くんじゃなくて励ましてやろう。」


「わかってる……わかってるけど。」


「紗衣ちゃんを一番わかってるのは章菜だろ?俺が一緒にいる。家でのリハビリだってやる。自分を責めなくていいから、一緒に頑張ろう。」


「………うん。」





朔夜がいてくれて安心する、勇気づけられる、頑張ろうって思える。





私1人だったらまた、育児放棄してしまうかもしれない。





紗衣をほったらかしにして、ずっと修二に縋って泣き続けるかもしれない。





声を聞いただけで安心して、抱き締めてくれるだけで心が温かくなる。





自分を責めても時間は戻らないし、紗衣が以前のようになるわけじゃない。





でも、今は2人じゃない………3人でいるから頑張れる。




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