続・特等席はアナタの隣。
尋常じゃない私の苦しがりように、和泉君もやっと気付いてくれたようで、少しだけ力を緩めてくれた。

「い、和泉君…どうしたの…?」

呼吸を整えながら訊ねると、和泉君は私を抱き締めている腕を外しながら「少し歩くか」と呟いた。




「ねぇ…何かあったの?」

「…別に、何も」

「本当?何か、いつもと違うっていうか…」

隣を歩く和泉君を見上げると、その表情は少し曇っているようにも見える。


「何か、嫌なことでもあったの?」

心配して問いかけると、和泉君はじーっと私を見下ろした。


「……そうだな」

そう言って、和泉君は私を連れて近所の公園に入った。

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