続・特等席はアナタの隣。
帰る途中、駅前にあるドーナツ屋にモカを連れて行った。

モカの大好物の店だ。

ピンクで統一されたファンシーな店内で、入るだけでもかなり勇気がいる。

普段だったら、モカが行きたがっても絶対に入らない。


「珍しいね、和泉君が行きたがるなんて」

「行きたいわけじゃねえ…」


店内に入ると、甘ったるい匂いが漂っており、ショーケースの中にはズラリとドーナツが並んでいる。


「…よし。モカ、選べ。好きなだけ買ってやる」

「た、食べ物で機嫌取ろうなんて…!!そんなに単純じゃないもん!!」


と、プリプリ怒っているけど、ショーケースに目を移した途端、モカの目がキラキラと輝き始めた。


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