続・特等席はアナタの隣。
モカが避けようとするなら、俺は会いに行くまでだ。


お昼休憩、モカには連絡をしていないがキャンバス内にあるカフェテリアに向かった。

いつもここで木下とご飯を食ってるらしいから、今日もいるはずだ。


中に入ると、窓際の席に座っている2人の姿をすぐに見つけた。

また鬱陶しいくらいに騒がれてしまったため、2人もすぐに俺の存在に気付いたようだ。


俺を見たモカは驚きと同時に複雑そうな顔になっている。そこに、喜びの表情はない。


そのまま2人に近付き、木下に声をかけた。


「木下、悪いけどモカ返してもらうから」

「…はいはい、どうせイヤって言っても連れてくんでしょ?」

「ああ」

そして、モカの了承は得ないまま、腕を引き、半ば無理やり立ち上がらせた。




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