続・特等席はアナタの隣。
和泉君の予想外の反応に対応しきれないでいる。

迷惑そうにされるかもしれないと思っていたから、こうして、和泉君の腕の中にいることに困惑している。

それとは反対に、抱き締めてくれることが嬉しくてたまらないという気持ちもある。


受け入れてくれてるのかどうかも分かっていないけど、離れたくない…。


抱き締められているのをいいことに、和泉君の背に手を回して、着崩しているシャツをギュッと握った。


しかし、その瞬間。

和泉君はバッと腕を離し、私から少し距離を空けた。


「あ…。ご、ごめんね…!!」

やっぱり、都合がいいって思われただろうか…。呆れられたかな…。


驚いた表情になっている和泉君に慌てて謝った。

< 353 / 387 >

この作品をシェア

pagetop