メロンソーダの恋~三回は好きの証~




『本城心愛』




「はい!」



アタシはこの手で卒業証書を受け取った。



そしてこの足で、次の一歩に進む。





『卒業生、退場』



金管バンドの演奏でアタシ達は体育館を後にした。




先生が『少し待ってて』とアタシ達を置いて先生達の集まりに行った。





なぜか、よく分かんないけど・・・・無意識に淳夜の制服を掴んでいた。



「何?どうした?」



今伝えても、どうせ中学校は一緒。だけどクラスが変わったら―――――。




「淳夜・・・あのさアタシが好きって言ったら・・・」



「・・・俺?」



もう回りの音なんてなにも聞こえない。言っちゃった。




「うん。もし好きっていったら?」



「・・・」



何も答えない淳夜。



・・・・やっぱりヤメよう。これがきっかけで話せなくなったら・・・。









< 59 / 74 >

この作品をシェア

pagetop