メロンソーダの恋~三回は好きの証~
『本城心愛』
「はい!」
アタシはこの手で卒業証書を受け取った。
そしてこの足で、次の一歩に進む。
『卒業生、退場』
金管バンドの演奏でアタシ達は体育館を後にした。
先生が『少し待ってて』とアタシ達を置いて先生達の集まりに行った。
なぜか、よく分かんないけど・・・・無意識に淳夜の制服を掴んでいた。
「何?どうした?」
今伝えても、どうせ中学校は一緒。だけどクラスが変わったら―――――。
「淳夜・・・あのさアタシが好きって言ったら・・・」
「・・・俺?」
もう回りの音なんてなにも聞こえない。言っちゃった。
「うん。もし好きっていったら?」
「・・・」
何も答えない淳夜。
・・・・やっぱりヤメよう。これがきっかけで話せなくなったら・・・。