ちぇんじ☆
「カズちゃん!」

 その影の人物の名前を叫びながら駆け寄る。
 駆け寄り――そのまま抱きしめた。
 ぎゅうっと抱きしめたカズちゃんの体は日向の匂いがした。

 灯りを追いかけたら、綺麗なお花畑で。
 そこにはなぜか夕陽に照らされたカズちゃんがいて――。

 本当は夢なんじゃないだろうか?

 そんな疑いが頭の中をよぎる。
 でも、抱きしめているカズちゃんの体温を感じる。
 心臓の鼓動も伝わってくる。
 髪の毛から漂うお日様のような匂い……これが夢だとは思えない。
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