ちぇんじ☆
 そう思いながらカラオケBOXまで歩いたのだが、
 結局、ここに到着するまでに考えはまとまらなかったらしい。

「着いたよ?」

 そう真里に話しかけたとき
 かなり体がビクッ!と反応していた。
 正確に表現するなら、後ろにのけぞるほど集中して考えこんでいたようだ。

――一体、何を考えていたの?

 店内に入ったら入ったで妙にテンションを上げている真里。

「飲み物何頼む?」
「カラオケBOXに入るのも久しぶりねぇ」
「ちょっと歌ってみたりしない?」

 など、本題に入るのを避けているような行動だ。

 私自身が問題の当事者になっているからかも知れないが
 この件に関しては同一人物のはずなのに真里の考えていることがイマイチ分からない。
 ただ……自分がこういう行動をとるときって

――絶対に話しにくいことを思いついたんだ。

 間違いない。
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