ちぇんじ☆
 ひととおりの話を聞いて、カズちゃんは額に手を当てて考えるようなポーズになっている。時折「んー」とか「でもなあ」とか「これくらいしか……」とか言いながら悩んでいる。

 三分も経過しただろうか。カズちゃんはまだ何も話さない。
 カズちゃんの悩み方にひょっとして……元に戻る方法が無いのだろうか、と不安になった私は思い切ってカズちゃんに話しかけてみた。

「ひょっとして……私、このまま元の身体に戻れないんですか?」

 私の問いかけに、悩みから現実に引き戻されたような顔を見せるカズちゃん。
 ふぅーっと大きなため息をついてから……私の質問に答える。

「いやな、恐らく戻れるんだけど……方法がなぁ」

――え……?戻れるんだ!

 でも、それにしてはかなり悩んでいた様子。
 元には戻れるけど、その方法に何か問題があるの?
 口に出すことすら憚られるとか……?

 でも、元に戻れるというのならばココは一つ私の決意表明を。

「やりますよ! どんな方法でも戻れるんならやります!」

 勢い良く、カズちゃんに私なりに決意のほどを伝える。
 だって戻りたいもの!元の体に!
 この気持ちだけは何があっても揺るがない。
 そのためになら、きっと何でも出来るだろう。

――ただ、痛いのとかは勘弁してほしいなぁ。
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