愛の雫
「あ〜、聞こえてたか……」


早苗はそう言った後、眉を寄せながら微笑んだ。


「ごめんね……。あたしが泊まりに来たから、おばさんに怒られたんでしょ……?」


「希咲のせいじゃないって!それに、今日はあたしが誘ったんだからさ!」


「でも……」


「そんな事、もう気にしないの!それよりさぁ、お腹空かない?あたしも着替えるから、朝ご飯食べに行こうよ♪」


「あっ、うん……」


満面の笑みの早苗に押されるように頷くと、彼女はニコッと笑った。


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