愛の雫
「そっか……」


「うん、ごめんね……」


「ううん、謝らないでよ!あたしの方こそ、いつも急でごめんね!」


早苗に心配を掛けたくなくて、明るく振る舞う。


「希咲、また帰らないの?」


「ん〜、まだ決めてないけど、行く所がなかったら帰るよ!てか、野宿は無理だしね!」


あたしは冗談っぽく言った後、ハハッと笑った。


「大丈夫?」


「うん、全然平気!じゃあね!」


優しく訊いてくれた早苗に明るく返して、電話を切った。


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