愛の雫
「希咲にしてみれば、無意識だったのかもしれないけどね……。でもあたしは、もっとあたしを頼ってくれたらイイのにって、いつも思ってたんだよ」


「早苗……」


早苗の優しさが胸の奥に染みて、くだらない事ばかり考えていた自分が恥ずかしいって思った。


楽しい時だけ“親友”や“双子”って言葉を遣って、自分で作った気まずさを理由に彼女を避けて来た事が、本当に情けない。


「あたし、そんな風に言って貰える資格なんてないのに……」


あたしは、吐き出すように呟いた。


< 717 / 830 >

この作品をシェア

pagetop