【一話完結×短編集】ビター&スィート
「牧ちゃん」
その声に顔を上げた
「璃麻ちゃんどうしたの?」
「呼ばれてるよ?」
その声と視線の先のドアを見つめた
…何で?
戸惑いながら近づく
「牧村さんだよね?」
「…はい」
「あのっ…俺、
日野崎のツレで
新原って言うんだけど…」
「あっ…知ってます」
そう答えて慌てて、片手を口元に持っていく
直接知っている訳ではなくて…
目の前にいる男子はあのバレンタインの日
日野崎くんが話してた相手で
知ってる訳じゃないのに…
「知ってるなら話が早いや」
そんな私の気持ちに気づかぬまま
話を進められていく
「日野崎が待ってるから来てくれだって」
…ナンデ?
「来てくれるまで
ずっと待ってる
って言ってたから
行ってやって
あいつわかりにくいけど…
本当いい奴だから」
知ってる…
知ってるよ…
…でも
「…何で…?」
「あぁ…
伝えてくれって頼まれたんだ
じゃ、行ってやってくれよな」
ちがっ…
どうして…
日野崎くんが私を呼び出すの?
それが聞きたかったのに
一方的に言うと
新原くんという人はすぐに去ってしまった
その声に顔を上げた
「璃麻ちゃんどうしたの?」
「呼ばれてるよ?」
その声と視線の先のドアを見つめた
…何で?
戸惑いながら近づく
「牧村さんだよね?」
「…はい」
「あのっ…俺、
日野崎のツレで
新原って言うんだけど…」
「あっ…知ってます」
そう答えて慌てて、片手を口元に持っていく
直接知っている訳ではなくて…
目の前にいる男子はあのバレンタインの日
日野崎くんが話してた相手で
知ってる訳じゃないのに…
「知ってるなら話が早いや」
そんな私の気持ちに気づかぬまま
話を進められていく
「日野崎が待ってるから来てくれだって」
…ナンデ?
「来てくれるまで
ずっと待ってる
って言ってたから
行ってやって
あいつわかりにくいけど…
本当いい奴だから」
知ってる…
知ってるよ…
…でも
「…何で…?」
「あぁ…
伝えてくれって頼まれたんだ
じゃ、行ってやってくれよな」
ちがっ…
どうして…
日野崎くんが私を呼び出すの?
それが聞きたかったのに
一方的に言うと
新原くんという人はすぐに去ってしまった