君、どうしても



『どうぞあがってあがって〜!お茶でいいかしら?』

と、スリッパをパタパタさせながらキッチンに向かうお母さん。



『あ、気ぃ使わんといてください!』

と、その後ろ姿に叫ぶ來。



來は『おじゃまします〜』と言いながら靴を脱ぎウキウキしたように言った。



『ひよの部屋は?どこ?』


『え…二階だよ』



私が答えると、來は階段をのぼり始めた。



『え、ちょ、どこ行くの!?』


『ん〜部屋やけど〜?』


なんて鼻歌を歌いながら言う。



え、…部屋?


『…だ、だめーー!』



だってだってだってだってだってだってだってだってだってだってだって!!


私の部屋は…!









時すでに遅し。


『ひよ…なんや、この本の山は…』



…み、見られたーの。
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永遠 それが私の記憶能力 「ほらおいで、望美」 いつも優しい あなたの顔が 鮮明に浮かぶ もう一度、もう一度だけ、 名前を呼んで欲しい 私の大好きな その、低く甘く優しい声で 私は 初めて神様を憎んだ 君の所為で 初めて神様に感謝した 君のお陰で 私は君でいっぱいになりました。 君の中は…私ですか? これは人より優れた記憶能力を持った女の子の話 『君、どうしても』で登場する望美の過去です 短編小説です すぐに読めると思いますので、是非読んでみてください

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