虹の都へ

海での告白

虹といると、時間はあっという間だ。

季節は梅雨明けを迎え、7月になった。

「瑞希、出かけるぞ」

7月の最初の日曜日。

朝食の片づけをしていたあたしに、虹が言った。

「出かけるって……あたしも、一緒に?」

そう言ったあたしに、
「そうに決まってんじゃん」

虹は苦笑しながら言った。

――2人でどこか行くか?

そう言えば、前に虹が言ってたな。

窓の外に目をやると、雲1つない青空。

本当に、梅雨明けしたんだと言うことを教えられる。

「わかった、後少しで片づけ終わるから」
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