虹の都へ
「今から虹に…会いに行ってくれないか?」

「えっ…?」

虹のお父さんが、そんなことを言った。

今から…あたしが?

あたしが虹に、会いに行くの…?

「虹にも、全て話してある。

大原のことも、兄妹じゃないことも、全て。

だから、会いに行ってくれないか?」

泣きながら、虹のお父さんが言う。

虹に、会う。

あたしたちは、兄妹じゃない。

「虹は…虹は今も、あのマンションに住んでいますか?」

震える声で、あたしは聞いた。
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