虹の都へ
あたしたちが住んでいた家。

『Rainbow Capital』

2年経った今でも、虹は住んでいるのだろうか?

虹のお父さんは、泣きながらうなずく。

「いるよ…。

離れられないって言って、今でも住んでるよ…」

虹のお父さんが答えた。

――虹…。

名前を呼んだ瞬間、あたしの中で愛しさがあふれる。

その愛しさに、あたしはまた泣きたくなる。

忘れられない人。

愛した人。

「あたし、今から会いに行きます!」
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