また恋をした、その時に。【完全版】
キィィィーーーッ
突然、予期せず大きな音がしたから。
錆びた鉄の擦れる音。
門が開いて、1人の男の子が出てきたんだ。
ーーー不思議な雰囲気の男の子。
挙動不審だけど、悪い人ではなさそうで。
閉まった公園から出てきたから
ここで働いてる人?
不思議な雰囲気に戸惑いながらも
私から声を掛けてしまったの。
それから
「…はじめまして。」
と挨拶をする事になって。
ここからは
あっという間の展開。
今でも、現実なのか夢なのか分からない。
「ちょっ…どこ行くのっ?」
彼に連れられ公園の階段を駆け上がっていた。
「心美ちゃんに見せたいものがあるんだっ………」
そう言った彼の目はキラキラと輝いていた。
さっきまで不安げで。瞳
が右に左に何回も動いてたのに。

