希望の星
プロローグ

1

あたしは、大学生になっていた。



あの時から、もう4年。



あの頃は、二度と忘れられないだろう。



あんなにも、泣いて。



涙が乾くまで―――。



何もなく、水溜りにはまったり、



部屋に閉じこもったり。



せっかく、逢えたのに。



すぐ、お別れだった。



もう二度と逢えないことは分かってる。



あれから、あたしは部屋から出なくなって、



お母さんに「ご飯」と言われても出て行かなくて、



どうしても、涙も止まらなくて。



しばらく、学校にも行けなくて。



あなたの顔も見れなくて。



誰とも話したくはなかった。
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