希望の星
「もう、そういう所は正直じゃない!」



「そうみたいだね」



あたしは「教室戻ろう」と提案した所、悠君も賛成した。



「あーあ、教室戻ったらなんか言われそう」



「<転校生と何イチャイチャしてたんだ?>みたいな?」



「そうそう。入学してから早々、いじめられそうな気がしてきた」



「なんで?俺が守るし」



なんで?



なんで、悠君はそんなに優しいんだろう?



なんか、胸が痛くなる・・・・・。優しすぎて。



「何で、優しいの?悠君は」



「え。何でって、生まれつき」



「生まれつきって・・・。自慢?」



「まぁ、そんな所かな」



薄暗い階段をカツカツカツと、二つの足音が重なる。



「何で、悠君はこっちに来たの?」



「それは、小学校の時から決まってた。それより、明日香も何で、東京に来たの?」



「少しは、都会に慣れなさいって、お父さんとお母さんが薦めてきてね」



「そうなんだ。」
< 17 / 237 >

この作品をシェア

pagetop