ロシアンルーレット【コミカルアクション】
「兄貴の方は?」


 男が兄貴に薄く笑いながら尋ねる。


 男の脅迫などに、兄貴は全く応じる気はないと言わんばかりに鋭い視線を返し、


「女を撃てば、俺もお前を撃つ。」


 と静かに言った。


 男の方も、そんな兄貴の脅しに動揺することなく、左口角をクイと上げると、


「だったら、こっちはどうだ?」


 今度は丸腰の俺に銃口を向けた。


 そして、ノアの背を乱暴に掴むと、盾にするように兄貴がいる側、自分の右手に移動させた。


 兄貴の位置からはノアが邪魔で、一発で男を仕留める事が不可能になった。


「中島、キーを回せ。」


「はい。」


 小さく返事をし、もう一人の男がゆっくりとキーの差さった操作盤に近付く。




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