現実RPG2
危なかった。竜太を完全に良い人だと決めつけるのはよくない。
良い人過ぎるのが、逆に助かった。気づけた。
警戒しなければ。すでに、ゲームは始まってる。
この状況で心から信じようとするなんて、何をやってるんだ、俺は……!
キョロキョロと家中を見る拓馬。
まだ、竜太が敵だと決まったわけではない。
何か、敵か味方かの判断材料が欲しい。
「!」
あった。
何で、こんなことにも気づかないんだ。
人に縋ると言うのは、これほどまでに恐ろしいのか。
一度信じると、周りが見えなくなり、その人だけを頼ってしまう。
「警察、遅いな」
伸びをしながら、微笑んで呟く竜太。
あたり前だ。だって……
その電話、ケーブルが繋がっていないのだから。
ワイヤレスの家電話なんか、あるかバカヤロー。
これが決定的な証拠。竜太は、敵。警察に電話を掛けたフリをした。
こんなことすら見抜けなかったのか、俺は。
いや、ギリギリ見抜いた。まだ、竜太は拓馬を騙せているつもりでいる。ここは、調子を合わせてやろう。
どうするつもりか知らないが、罠に嵌まっている芝居をして、隙を見つけて相手を討つ。
そうでもしないと、この竜太がボーン以上の強さなら、倒すことはできない。
「どうしたんだ、拓馬君?」
おっと、考え込むのはここまでだ。
これ以上思い詰めた表情をしてしまうと、罠がバレていることに気づかれる。
良い人過ぎるのが、逆に助かった。気づけた。
警戒しなければ。すでに、ゲームは始まってる。
この状況で心から信じようとするなんて、何をやってるんだ、俺は……!
キョロキョロと家中を見る拓馬。
まだ、竜太が敵だと決まったわけではない。
何か、敵か味方かの判断材料が欲しい。
「!」
あった。
何で、こんなことにも気づかないんだ。
人に縋ると言うのは、これほどまでに恐ろしいのか。
一度信じると、周りが見えなくなり、その人だけを頼ってしまう。
「警察、遅いな」
伸びをしながら、微笑んで呟く竜太。
あたり前だ。だって……
その電話、ケーブルが繋がっていないのだから。
ワイヤレスの家電話なんか、あるかバカヤロー。
これが決定的な証拠。竜太は、敵。警察に電話を掛けたフリをした。
こんなことすら見抜けなかったのか、俺は。
いや、ギリギリ見抜いた。まだ、竜太は拓馬を騙せているつもりでいる。ここは、調子を合わせてやろう。
どうするつもりか知らないが、罠に嵌まっている芝居をして、隙を見つけて相手を討つ。
そうでもしないと、この竜太がボーン以上の強さなら、倒すことはできない。
「どうしたんだ、拓馬君?」
おっと、考え込むのはここまでだ。
これ以上思い詰めた表情をしてしまうと、罠がバレていることに気づかれる。