現実RPG2
「君、ちょっと」


と、パトカーから一人の警察官が降りてきた。


「何ですか?」


無愛想に答えるルイ。


「君……その格好は?」


眉をしかめながら聞いてくる警察官。


「ホームパーティで、この戦士のコスプレで演劇をしたんです」


「ほう」


「今、帰るところです」


「……ま、いいや。君、学生?」


そのとき、再び聞こえてくる音。


ピピピピピ……


マズイ。近づいてる。


「すいませんけど、急いでますから」


「ちょっと待ちなさい」


と、行こうとするルイの腕をつかむ警察官。


「急いでるって、どうして?」


「何でもいいだろ、そんなこと。離せよ」


「怪しいね。住所は?」


ダメだ。付き合ってられない。


突然ルイは警察官に背中を向けると、一目散に走り出した。


「コラ!待ちなさい!」


サイレンの音と共に、背後からパトカーが追ってくる。


畜生、出だしから最悪だ……!


拓馬を見つけるまで、捕まるわけにはいかない。


腕時計を見るルイ。その液晶には、小さな地図が表示されている。右上に、小さな点がある。その点が、中央に向かって進んできている。


「マズイ、来る……」


心臓が高鳴るルイ。ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ……
< 20 / 129 >

この作品をシェア

pagetop