あなた
生きるためには
それからあたしは学校に行かなくなった。
そして和也がいなくなってから
一週間が経った。
愛からメールくるけど・・・「ごめん。」
それだけ。
そんなあたしに電話がなった。
一瞬、和也だと思って期待した。
そんなわけないのに・・・。
もうこの世にいないんだから・・・。
あたしはあれ以来、和也の家には行かなくなった。
行くのがイヤだから。
思い出すから・・・。




「もしもし・・・」
「あっ・・・まどかちゃん?僕だよ。
覚えてる?」
その声は将くんからだった。
「あの・・・さ・・・
実はあずかり物があるんだけど・・・
時間いいかな?」
「いい・・・ですけど・・・」
またあの時のように久しぶりに外に出た。
一つだけ違うのは冬じゃなくて淋しい秋だった。
また公園。和也と初めて会ったあの公園だった。
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