有名男子・秘密彼氏
要のその言葉を聞いて女達は笑い出す。



「あはは!そうだよねーこんな子じゃね…」



要のことを唯一『和哉』と呼んでいた黒髪ストレートの女が私をチラッと見ながらそう言った。

まるで勝ち誇ったような顔をして。



「行きましょ。じゃあね、和哉。」



そう言って女達は屋上を出ていってしまった。


残されたのは、私と…要。


私の『大嫌い』という言葉。

要の『こんな奴と付き合うか』という言葉。

和哉と呼んでいた女の『こんな子じゃね』という言葉。


こんな状況のせいで、気まずい空気が流れていた。


でも、私の足は固ってしまって動かない。


要も、動かない。


なんだか…息苦しい。



てか…なんであんな事言われなきゃいけないの?

あの女達は何様なの?

言うだけ言っていなくなって…


私と要2人きりになったんだよ。

要のことが好きなのにいいの?
私と2人きりにさせて。


…要のさっきの言葉で、『要はこの女に惚れる事はない』と思ったのだろうか。

だから2人きりに出来たんだろうか。



なんか…悔しい。


私は掌を握り締めた。
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