street love
そして
響に思いを伝える事が
出来ずに日々だけが経っていったある日。

美波の従姉妹が仕事場で怪我をして入院したという話を親に聞き、お見舞いに行く事になった。



「それじゃお大事にね」


美波は従姉妹を見舞い
一階へ降りるエレベーターへ向かっていた。

ボタンを押して上がってくる
エレベーターの数字をずっと眺めて待っていると
やっと美波のいる五階に着く。

一階に降りて出口までの
長い廊下を歩いていると
前方から仲良く話をしている
男女の声がしてきたその時
突然名前を呼ばれたのだ。


「美波ちゃん!」

「え…誰?」

「こっちだよ。美波ちゃん」


辺りを見ると話をしていた男女しかいない。彼等をちゃんと見てみると美波は驚く。
その男女は
女子高生くらいの子と
もう一人の男の方はよく知っている人物の二ノ宮響だったのだ。


「あっヒビキ君!?」

「やぁ久し振り、美波ちゃん。どうしたの?こんな所で」

「あ…実は従姉妹が入院して、それでお見舞いに」
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