ミッドナイト・スクール
「で、出た!」
起き上がった魅奈が悲鳴を上げた。
怪物は信二達の前数メートルの辺りにいる。後ろを振り返ると、後ろからは例の女が迫っている。前には怪物、後ろには新たな敵の女。
逃げ道は二つ。左の南側階段を上るか右の裏口を出るかだ。
この学校の1Fには四つの出入口が設けられている。HR棟から管理棟へ行ける南側連絡通路。そしてその直ぐ後ろに図書館、音楽室へと続く渡り廊下のある南側裏口。北側には体育館、購買への渡り廊下へと出る北側正面出入口。それから弓道場、駐輪場への近道になる北側裏口があるが、ここは唯一閉鎖されている為に通る事は出来ない。
今は南側裏口を通って外に出るか、階段を上って2Fに出るか、選択はどちらかしかない。
「こっちだ!」
信二は魅奈の手を取ると、裏口のドアを開け外へと飛び出した。
目の前には駐輪場、そして左手には図書館と音楽室へ続く渡り廊下がある。
「とりあえず正面へ回り込むそ」
二人は渡り廊下を走って行く。この先は図書館と音楽室のある別館へと続いているが、別館に入る前に左に折れれば、校舎の正面へ回り込む事が出来る。
「地理室へ戻るのは危険だ、職員室の方にゴツチーと悠子がいるはずだから合流しよう。それで和哉達を探してここから脱出だ」
「はい!」
走りながら二人は今後の動きを手短に決めた。そして校舎の角を曲がり、別館前を通ろうとした所だった。
「あれ? おかしいな、別館の扉が開いてる」
「まだ誰か残っているんですかね?」
その時、二人は何かのうなり声に気づき横を向いた。
「せっ、先輩、あれ!」
「なっ、何だコイツラは?」
二人の見た光景は……犬だ。ただし何かがおかしい。
犬は三匹いた。みんなドーベルマンのようだが、その姿は普通ではない。白日を剥いて息を荒げ、全身は血まみれで、そして耳が片方ない犬や、足が一本ない犬、腹の肉がごっそりと抜け落ちている犬までいた。通常では生きているとは思えない、どう見ても死んでいていい筈の怪我をした犬達だ。
……いや、この犬達は死んでいる。生きながらにして死んでいる。つまりゾンビ……ゾンビ犬なのだ!
起き上がった魅奈が悲鳴を上げた。
怪物は信二達の前数メートルの辺りにいる。後ろを振り返ると、後ろからは例の女が迫っている。前には怪物、後ろには新たな敵の女。
逃げ道は二つ。左の南側階段を上るか右の裏口を出るかだ。
この学校の1Fには四つの出入口が設けられている。HR棟から管理棟へ行ける南側連絡通路。そしてその直ぐ後ろに図書館、音楽室へと続く渡り廊下のある南側裏口。北側には体育館、購買への渡り廊下へと出る北側正面出入口。それから弓道場、駐輪場への近道になる北側裏口があるが、ここは唯一閉鎖されている為に通る事は出来ない。
今は南側裏口を通って外に出るか、階段を上って2Fに出るか、選択はどちらかしかない。
「こっちだ!」
信二は魅奈の手を取ると、裏口のドアを開け外へと飛び出した。
目の前には駐輪場、そして左手には図書館と音楽室へ続く渡り廊下がある。
「とりあえず正面へ回り込むそ」
二人は渡り廊下を走って行く。この先は図書館と音楽室のある別館へと続いているが、別館に入る前に左に折れれば、校舎の正面へ回り込む事が出来る。
「地理室へ戻るのは危険だ、職員室の方にゴツチーと悠子がいるはずだから合流しよう。それで和哉達を探してここから脱出だ」
「はい!」
走りながら二人は今後の動きを手短に決めた。そして校舎の角を曲がり、別館前を通ろうとした所だった。
「あれ? おかしいな、別館の扉が開いてる」
「まだ誰か残っているんですかね?」
その時、二人は何かのうなり声に気づき横を向いた。
「せっ、先輩、あれ!」
「なっ、何だコイツラは?」
二人の見た光景は……犬だ。ただし何かがおかしい。
犬は三匹いた。みんなドーベルマンのようだが、その姿は普通ではない。白日を剥いて息を荒げ、全身は血まみれで、そして耳が片方ない犬や、足が一本ない犬、腹の肉がごっそりと抜け落ちている犬までいた。通常では生きているとは思えない、どう見ても死んでいていい筈の怪我をした犬達だ。
……いや、この犬達は死んでいる。生きながらにして死んでいる。つまりゾンビ……ゾンビ犬なのだ!