ミッドナイト・スクール
「おまたせ、もう大丈夫だ」
「先輩、こ苦労様でした」
ニッコリ笑う魅奈。
「よし、じゃあ図書館へ行くか」
二人は別館の入口のドアを閉め、内側からカギを掛けて来たのだ。これでゾンビ犬はこの別館へは入って来られない。
音楽室を出ると、正面の別館のガラスドアには、予想通り窓際から回り込んで来たゾンビ犬たちが恨めしそうにうなっている。
「バイバーイ」
犬たちに手を振ると、魅奈は入口のすぐ側の2F図書館への階段を上がって行った。
図書館から司書室へと入る。普段なら司書室は一般の生徒は出入りする事は出来ないが、今はそんな事を気にしている余裕はない。
「さてと、ここを開ければ渡り廊下の屋根だ」
そう言って冴子は窓を開けた。
……窓の下には、冴子の言った通り、渡り廊下の屋根という道があった。
「よし、これで生徒会室前の廊下まで行けるぞ」
信二が窓枠に手を掛ける。
冴子は自分の携帯電話を取り出し、凄い速さで何やらプッシュしている。
「何してんだ冴子、警察への連絡なら悠子達がしてくれてるぞ」
「いや、そういう訳じゃないんだ」
携帯を元通りにポケットにしまうと、冴子はヒラリと窓枠を跨いだ。
「さあ魅奈おいで、信二にスカートの中が見えないようにするんだよ」
「え? 先輩、見ないで下さいね」
魅奈は信二の視線を気にしながら、冴子の手を取って外に出た。
「やれやれ」
サッと信二も外へ出て、窓を閉めておいた。
……外はあいかわらずの静けさだ。この学校内で何人もの人聞が死んでいるにもかかわらず、讐察や救急車は来ていない。夜の学校は怪談の舞台にはなっても、殺戮の戦場になる事はまずあり得ない。しかし、今この西高は確実に地獄の世界へと変貌を遂げつつある。
奇妙な出来事、そして正体不明の怪物。人知を越えた何かが起こっているという事は、誰の自にももはや明らかだった。
カツン、カツン、ガン。
鉄の屋根の歩き心地は、不安定の為か気持ちのいいものではなかった。
「ははは、犬たちが恨めしそうに見てるよ」
下では、犬が信二たちの動きを追っている。
半分ほど来た所で、校舎の方の窓が開く音がした。
「誰だ!」
開いた窓に向かって信二が叫んだ。
「信二君。私、ユリよ」
開いた窓から手袋を着けたユリが手を振った。
「先輩、こ苦労様でした」
ニッコリ笑う魅奈。
「よし、じゃあ図書館へ行くか」
二人は別館の入口のドアを閉め、内側からカギを掛けて来たのだ。これでゾンビ犬はこの別館へは入って来られない。
音楽室を出ると、正面の別館のガラスドアには、予想通り窓際から回り込んで来たゾンビ犬たちが恨めしそうにうなっている。
「バイバーイ」
犬たちに手を振ると、魅奈は入口のすぐ側の2F図書館への階段を上がって行った。
図書館から司書室へと入る。普段なら司書室は一般の生徒は出入りする事は出来ないが、今はそんな事を気にしている余裕はない。
「さてと、ここを開ければ渡り廊下の屋根だ」
そう言って冴子は窓を開けた。
……窓の下には、冴子の言った通り、渡り廊下の屋根という道があった。
「よし、これで生徒会室前の廊下まで行けるぞ」
信二が窓枠に手を掛ける。
冴子は自分の携帯電話を取り出し、凄い速さで何やらプッシュしている。
「何してんだ冴子、警察への連絡なら悠子達がしてくれてるぞ」
「いや、そういう訳じゃないんだ」
携帯を元通りにポケットにしまうと、冴子はヒラリと窓枠を跨いだ。
「さあ魅奈おいで、信二にスカートの中が見えないようにするんだよ」
「え? 先輩、見ないで下さいね」
魅奈は信二の視線を気にしながら、冴子の手を取って外に出た。
「やれやれ」
サッと信二も外へ出て、窓を閉めておいた。
……外はあいかわらずの静けさだ。この学校内で何人もの人聞が死んでいるにもかかわらず、讐察や救急車は来ていない。夜の学校は怪談の舞台にはなっても、殺戮の戦場になる事はまずあり得ない。しかし、今この西高は確実に地獄の世界へと変貌を遂げつつある。
奇妙な出来事、そして正体不明の怪物。人知を越えた何かが起こっているという事は、誰の自にももはや明らかだった。
カツン、カツン、ガン。
鉄の屋根の歩き心地は、不安定の為か気持ちのいいものではなかった。
「ははは、犬たちが恨めしそうに見てるよ」
下では、犬が信二たちの動きを追っている。
半分ほど来た所で、校舎の方の窓が開く音がした。
「誰だ!」
開いた窓に向かって信二が叫んだ。
「信二君。私、ユリよ」
開いた窓から手袋を着けたユリが手を振った。