ミッドナイト・スクール
「ユリか、よく俺たちがここにいるって分かったな」
「和哉君の携帯に、ここの窓を開けるようにメッセージが入ったの」
「よう!」
ユリのセリフと同時に、和哉が隣の窓から顔を出した。
「和哉、無事だったか」
「おう信二、当たり前だろう。しかし、冴子まで学校にいたなんて驚いたぜ」
「助かったよ和哉、サンキュ」
ウインクをして冴子は合図を送った。
「へー、じゃあさっきの電話はメールに伝言を入れてたんですね。さすが冴子先輩」
魅奈が冴子の手を抱き抱える。
「まあね」
冷静な冴子は、窓のカギの事もぬかりなく考えていたのだ。
「まあ俺も携帯を肌身放さず持っててよかったぜ。でもなんでお前らこんな所から……て、何だありゃあ! 走れ信二!」
突然の激しい和哉の叫びに、慌てて信二は振り返った。
……なんと! ゾンビ犬たちが非常階段の手摺りからこの屋根に向かって跳ぼうとしている。
「まずい、走れ二人とも」
信二の声で魅奈と冴子は走り出した。
それと同時に、犬たちが屋根に跳び移り、こちらへ駆けて来る。
ガガガガガガガガガガガガン。
復数の屋根を走る音が響く。
窓にたどり着いた冴子は、しがみつくと素早く中に這い上がった引
「魅奈、早く!」
ガンガンガン……。
「きゃあっ!」
ガガン!
窓の手前で魅奈が転んだ
「あうっ、もうだめ」
もう観念したかのようにゾンビ犬へ振り向く。
「魅奈ちゃん、諦めるな」
そんな魅奈をかばうように信二がゾンビ犬に向き直る。
一匹目が襲いかかった!
……と、その時。
「ギャイン!」
空中に飛び上がった犬は、横から何かに弾かれて屋根の上から吹っ飛んだ。
「何だ!」
顔を横に向けると、投球態勢に入った和哉の姿が自に入った。
「おらあっ!」
再び和哉の投げたボールは二匹目のゾンビ犬に直撃し、そのゾンビ犬も吹き飛んだ。
「今のうちに早く行け」
三度、投球フォームに入りながら和哉が叫ぶ。
「冴子、魅奈ちゃんを頼む」
信二は魅奈を立たせると、窓から手を伸ばす冴子に送り出した。
「そらあ……ありゃ、信二いっ、外れた、一匹行ったぞ、逃げろー!」
信二が後ろからの叫びに振り向くと、三匹目のゾンビ犬が飛びかかった所だった。
「和哉君の携帯に、ここの窓を開けるようにメッセージが入ったの」
「よう!」
ユリのセリフと同時に、和哉が隣の窓から顔を出した。
「和哉、無事だったか」
「おう信二、当たり前だろう。しかし、冴子まで学校にいたなんて驚いたぜ」
「助かったよ和哉、サンキュ」
ウインクをして冴子は合図を送った。
「へー、じゃあさっきの電話はメールに伝言を入れてたんですね。さすが冴子先輩」
魅奈が冴子の手を抱き抱える。
「まあね」
冷静な冴子は、窓のカギの事もぬかりなく考えていたのだ。
「まあ俺も携帯を肌身放さず持っててよかったぜ。でもなんでお前らこんな所から……て、何だありゃあ! 走れ信二!」
突然の激しい和哉の叫びに、慌てて信二は振り返った。
……なんと! ゾンビ犬たちが非常階段の手摺りからこの屋根に向かって跳ぼうとしている。
「まずい、走れ二人とも」
信二の声で魅奈と冴子は走り出した。
それと同時に、犬たちが屋根に跳び移り、こちらへ駆けて来る。
ガガガガガガガガガガガガン。
復数の屋根を走る音が響く。
窓にたどり着いた冴子は、しがみつくと素早く中に這い上がった引
「魅奈、早く!」
ガンガンガン……。
「きゃあっ!」
ガガン!
窓の手前で魅奈が転んだ
「あうっ、もうだめ」
もう観念したかのようにゾンビ犬へ振り向く。
「魅奈ちゃん、諦めるな」
そんな魅奈をかばうように信二がゾンビ犬に向き直る。
一匹目が襲いかかった!
……と、その時。
「ギャイン!」
空中に飛び上がった犬は、横から何かに弾かれて屋根の上から吹っ飛んだ。
「何だ!」
顔を横に向けると、投球態勢に入った和哉の姿が自に入った。
「おらあっ!」
再び和哉の投げたボールは二匹目のゾンビ犬に直撃し、そのゾンビ犬も吹き飛んだ。
「今のうちに早く行け」
三度、投球フォームに入りながら和哉が叫ぶ。
「冴子、魅奈ちゃんを頼む」
信二は魅奈を立たせると、窓から手を伸ばす冴子に送り出した。
「そらあ……ありゃ、信二いっ、外れた、一匹行ったぞ、逃げろー!」
信二が後ろからの叫びに振り向くと、三匹目のゾンビ犬が飛びかかった所だった。