呪 い サ イ ト

「―――でさ、昨日のあのテレビが……」


 真里と梓はまたテレビについての、くだらない会話しかしていない。けど、油断は禁物だ。またいつ昨日のような話題になるかわからない。
 盗み聞きしながら、紅愛ちゃんに明るく話しかける。


「よく料理するのー?」


 再びこくん、と頷いた。またただそれだけかと思ったけど、


「毎日」


 と生地を混ぜる手を止め、そう小さく言った。

 ……毎日?
 たった一つ発せられた単語に首をかしげる。

 どうして毎日自分で料理を作っているのかを、聞いてみたかったけど、なんだか失礼なような気がしてやめた。毎日自分で料理を作っているということは、作ってくれる人がいないことを意味するのかもしれない。触れてはいけないようなことだと思った時、

「―――ねぇ、真里。ちょっと話があるの。夏紀についてのこと……。ちょっと来て?」


 梓の声が耳に入った。自分でもわかるぐらいに耳がぴくん、と反応した。
 真里と梓は窓側へと歩いていく。

 ウチについての話……? 次は何?
< 46 / 210 >

この作品をシェア

pagetop